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庭と外出先で出会った花の写真を、思い出などと共に載せております。
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お嫁さんにもらった花束、といっても、『花嫁のブーケ』ではないです。
弁解がましくも、私は既に嫁いでおりましたので、
ブーケをいただく権利はないです。

ピンクのカーネーションとかすみ草の花束を、
お嫁さんからいただいて-
あれは何でもらったんだったかなぁ?
・・・・
そだそだ
従妹にはお父さんがいなくて、
いや、最初からいなかったわけではありませんよ。
それで、私の父が『花嫁の父』を代行したので、
そのときの花束だったんでした。
母は
「切り花はすぐ枯れちゃうからいらない。」
とか言って、私がいただいてきたんでした。
普通、お花もらったら、嬉しかないか?

当時、フィルム使用の一眼レフを買ったばかりで、
買ったんじゃなくて、ポイントでもらったんですが(^0^;)
練習で花を撮りまくってました。
その一眼は、離婚したときに置いて来ちゃったので、
どうなったのかわからないけど、捨てられちゃったな、きっと。
持ってくればよかったな。

この写真は、実家の物置を漁ったときに出てきたフィルムを、
スキャナーで読み込んだものです。





退色復元機能使ってます。
ずっと暑かったり寒かったりするところに置きっぱなしだったので、
さすがに、カビが生えてたり、
黄ばみがひどかったりするのもありました。
でも、ここまで復元できるって、すごい。





花束になっている写真は、あるのですが、
私ががっつり写っているので、お見せできません(^0^;)





従妹の花嫁姿、綺麗だったな。
お見せできないのが、残念です。



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この記事は、yahoo!ブログさんに載せていたものです。



この家に引っ越して来る前から、この柿の木はありました。
前に住んでいた方が植えたそうです。
ご本人曰く「あまり美味しくないよ。」
でも、次の年に成った柿の実は甘かったです。
ただ、気がつくと萎んでしまっているので、
この頃はこの木の実を食べてはいませんでした。

あまりにも大きくなってしまった柿の木を、一度小さく切りました。
でも、今また素晴らしく大きくなってしまっております。
主人が気が向くと切ってくれるのですが、
成長の方が早くて、とても追いつかないです。


一昨年、主人の気が向いたのが
ちょうど柿の実が成って少し経ってからでした。
なんとなく赤くなった実を拾ってかじってはみたものの、
えらく渋くてとても食べられませんでした。
ええええ~?こんなに渋かったっけ?
甘いと思ったのは錯覚だったのか?
ちゃんと食べたのは、もう何年も前でしたから。
結構、鮮烈な刺激でした(^◇^;)


一昨年の夏、主人の両親が近くに越してきました。
母は庭仕事が好きなので、
うちの庭で草取りをしたり、
好きな花を植えたり、
もう植えてあるバラの木などの面倒をみてくれたりしています。
つい最近、この柿の木の枝を切ってくれました。
その母が、
「今年、柿すごく成ってるよ。もう食べた?」
と訊くので、
「食べてない。だってぇ、渋いんだもん。」
と答えると、
「えっ、渋いの?じゃあ、軒下に吊しておけばいいかなぁ。」
と言うので、
「なら、いいかもー
むしって持って行ってー。」
と言うと、
「二つだけ試しに持って行くー。」
と、2つもいで持って帰りました。

が、夕方再び来ると、
「甘いよ!あれ!食べてみ!」
「まじで?」
(実の母ではありません。あくまでも主人の母。
のわりに、この言葉遣い(^◇^;))

食べてみると、本当に甘かったです。
多少青くても、です。
しかし、お母さん、あれを食べたのか?(^0^;)
本当に渋かったらどうするよ?


うちには生ゴミ処理機があって、
それでできた物を肥料として置いてあります。
母曰く「柿の木の根元に沢山撒いておいた。」そうです。
落ち葉を根元に集めて置いたりもしたので、
それで甘くなったのでしょうか。
今年の柿は甘いと聞いた主人曰く
「根元に何体か埋めておいた効果が出たか。」
何体かって、何をよ・・・?
そんなん、どっから持ってきたのよ?(^◇^;)

でも、それってさ、
埋めておいた物体が、タンパク質と水分とかでできた物体がこー・・
腐って、土に溶け出して、それを柿の木が吸って、
まんべんなく自分の体に送り出して、
そして、自分の子孫を残すために実に集めて、
それを私が食った、ということで・・・

・・・・
・・・・・

深くは考えないようにしよう。
美味かったので、よしとしよう。
(いやいや、実際は肥料しか埋まってませんよ(^◇^;))
・・・川原泉先生の漫画、思い出しちゃった(..;)
あれは、桃だったっけ。



最後に、今さっきむしってきた柿の写真を載せておきます。
殺虫も殺菌もしていないので、ヘタも葉っぱも綺麗じゃないけれども、
買ったのより甘いかも。




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ドクダミ姫を公開するにあたって、読み返して思ったことが、
「桜も薬になるんだよなぁ。」
でした。

染井吉野は観賞用に創造された姫なので、彼女ではありませんが。
(観賞用の綺麗な桜姫達は、
ほとんどが我が国で産出されているらしい(^^))
今回は、勿論お綺麗ですが、ヤマザクラ姫のお話を少し。

ヤマザクラ(だけではなくて、その近しい子達)の樹皮を乾燥したものを
『桜皮(オウヒ)』といい、
咳を止める、膿をださせるなどの働きがあります。

『ブロチンコデイン』または『濃厚ブロチンコデイン』
または『サリパラコデイン』などという名前の咳止めを
処方されたことがおありでしょうか?
黒い、真っ黒というか黒に近い紫のような色の液体(シロップ)です。
青線でも見にくいのに、透明の凹凸メモリのポリ瓶とか、
メモリ付きカップを渡されたひにゃぁ・・・
メモリが見えなくて、ちゃんとはかれんわいっ!ってなります。

お子様より、大人のひどい咳にでたりしてました。
滅多出たことなかった上に、
体調不良で本職から足が抜けかかっている身では、
更に触ることはない。

「そういえば、触らないなぁ。」
などと呑気に思っておったところ、既に販売中止になってました(^0^;)
誰も教えてくれなかったよ(`ε´)むぅ
早速同僚に聞き回ったところ、
「そうなの?全然知らなかった!」
・・・・(^0^;)
滅多出ないからね(^0^;)
唯一、オーナーの先生だけが,
「うん、そうなんだよ。」
と。
残っていた『濃厚ブロチンコデイン』はというと、既に期限切れ(^0^;)
そこで、先生にお願いして味見させていただくことになりました。

シロップだけに、やたら甘い。
そして、かすかな苦みが後からやってきました。
苦みが強いという評判でしたが、そんなに強くは感じませんでした。
そして、変わった味とも聞いていましたが、
そんな突拍子もなく変な味でもなかったですよ。
が、けっこー甘さが口の中に残ります。
水を飲んだり、お茶を飲んだりしましたが、しばらく残ってましたね。

販売中止になった原因は、
原料が確保できなくなったから、らしいです。
そんなにヤマザクラ少なくなっちゃったんだろうか。
国内のヤマザクラも、お隣の中国のヤマザクラも、
成分の量、質などに遜色はないそうなのですが。
中国でも、少なくなっているのかしら。

薬でさえそうなんだから、
それ以外の製品ではどうなっているんでしょうね?
クラシエさんのシャンプー、コンディショナーで、
『いち髪』という商品がありますが、
あれにも入ってますよね、桜。
桜皮なのかははっきりはわかりませんが、
これから書く漢方の『十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)』のメーカーさんの『クラシエ』さんなので、たぶんそうじゃないかなー?
あれもなくなっちゃうんでしょうかね?
主人は、
「薬ほど入ってないだろうから、大丈夫じゃないの?」
と言いますが。

さて、
桜皮は、『十味敗毒湯』という漢方にも入っており、
ニキビとか蕁麻疹などなどに処方されます。

漢方は『ツムラ』さんが有名で、昔からあるのですが、
この頃は『クラシエ』さんとか『コタロー』さんとかの
他のメーカーさんの漢方も増えてきました。

でも、でもですよ。
『十味敗毒湯』に桜皮が入ってるなんて聞いたことなかったです。
私の中で、桜皮といえば『濃厚ブロチンコデイン』だったのが、
『十味敗毒湯』にも入ってるって?
早速、『ツムラ 十味敗毒湯』を調べてみると、

キキョウ、サイコ、センキュウ、ブクリョウ、ボクソク、ドクカツ、ボウフウ、
カンゾウ、ケイガイ、ショウキョウ

・・・ない やっぱりない・・
わーたしの記憶は確かだった。
じゃ、『クラシエ 十味敗毒湯』は?

オウヒ、入ってる!
入ってるけど、『十味敗毒湯』は
名前の通り十種類入ってるから『十味』というのであって、
オウヒがあるということは、何かがないはず。
と、よくよく見てみると、
『ボクソク』がない。

『十味敗毒湯』は、
華岡清州さんという外科のお医者さんが創りました。
そのときは、ちゃんと「オウヒ使うよ-」ってなってますが、
伝えられていくうちに、途中で、
「オウヒの代わりにボクソク使ってもいいんじゃね?」
ってなっちゃったらしい。
ボクソクはクヌギの樹皮です。


ちょっと話はずれますが、
華岡清州(はなおか せいしゅう)さんで思い出すのは
『ベラドンナ』ですねー
生薬・・・薬品化学だったかしら?の講義で
教授が話してくださったのが、ずっと記憶に残ってます。


話を戻して、
オウヒ入りとボクソク入りは、
どちらがいいとか悪いとかいうのではなく、
症状によって使い分けるといいんではないですかねぇ?

ざっと調べたところ、オウヒは、
エストロゲンっつー女性ホルモンを出させるので、ニキビにいいらしい。
ニキビは、男性ホルモンが活発だとできやすくなるので、
女性ホルモン(エストロゲン)が増えてくると、
男性ホルモンを抑えてくれて、症状を緩和してくれるらしい。
というわけで、女性に良く効くらしい。

んじゃ、男性にはどうなの?
男性だって、女性ホルモンが全くないわけではないし、
ということはどこからか分泌してるので、
全く効かないってことはない、とは思いますが。
どうなんでしょう?

私も古の昔、ニキビには苦労しました。
あまりにもひどかったので、皮膚科に行きました。
処方されたのは、『清上防風湯』だったですよ。
お餅とかお煎餅、チョコレートを食べるとてきめんでしたね。
次の日には、わーっと顔中にできて(T-T)
それも赤にきびです。
もう悲しかったですね。
どれも好きでしたし。
勿論、食べなくてもできてましたよ。
オトシゴロの時期に顔にあんなものができるのは、
本当につらいです。
今は、驚くほどなーんもできません。
ここ何週間か、チョコレート食べ過ぎてて、
鼻の穴の入口に何かできたなんて、とても言えない(^0^;)

『治打撲一方』という漢方薬にも桜皮は配合されますが、
医療用は『ツムラ』さんしかないので、
桜皮ではなくボクソク配合です。
打撲とかの薬なので、こっちはボクソクの方がいいかなぁ。


もう一ヶ月以上経ちますか。
コーギー幸湖さんを、仕事に行く前に散歩に連れて行きました。
裏山は、階段がしつらえてあるのですが、
なにせ山の階段ですので、
幅が違っていたり、高さが多少違ったりしてます。
他の事を考えながら足を下ろしました。
そこはその階段を使う人達が必ず足をつく所だったので、
土が少しずつ掘られ、思ったより階段の高さが高くなってました。
足の裏でなく、足の外側側面で地面に降り立つ形になり、
全体重がそこにかかりました。
メキメキ音がしました。
しばらく歩けませんでした。
そのまま仕事に行って、帰ってきて、靴下を脱ぐと、
足首と足首の下全部が倍位になってました。
靴下と靴で抑えてたのか、
靴下を脱いでしばらくすると、再び歩けなくなるくらいの痛みが(^0^;)
今も、多少痛みがあり、
仕事から帰ってくると、同じ所が膨らんでます(^0^;)


最後に、
ヤマザクラの写真はないので、
去年行った昭和記念公園の桜姫達の写真を載せます。







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この記事は、yahoo!ブログさんに載せていたものです。




『せとか』という蜜柑をご存じでしょうか?

ずいぶん前に、職場の元同僚が、私の顔色がすごく悪いと心配して、
自分のために買ってきた『せとか』を全部くれたのが、
この蜜柑姫との出会いでした。
まだ出始めのこの蜜柑を、全て迷いもせず
渡してくれた元同僚に、
つい最近、久しぶりに会ったとき、
まだ私をすごく心配してくれていて、
とてもありがたい思いが上手く口にできず、
ぎゅっと抱きしめてしまいました(^0^;)

『せとか』はそんな元同僚へのありがたい思いでもあります。

まだ世に出始めたばかりだったから、とても高かったんだろうな。

母の実家は伊豆で農家です。
祖父母が亡くなってから、叔父が休みの時だけ世話をしています。
昔からですが、蜜柑、すごく酸っぱいです。
今はだいぶ甘くなってきてますが。
夏蜜柑は未だに目がくらむほど酸っぱいです。
グレープフルーツのように、砂糖をまんべんなくかけないと、
私はとても食べられません。
伊豆の蜜柑が、全て酸っぱいのか、
それとも母の実家だけなのかはわかりませんが、
そんな蜜柑でずっと育ったので、あの『せとか』様の衝撃ときたら!
甘いなんてもんじゃない!
なんだこれは?お菓子か!
というくらい。
あまり蜜柑を口にしない主人でさえ感動してました。

沢山食べたいけど、ふつーの蜜柑とは値段が全然違う・・・
そうか、苗を買ってきて育ててみよう。
と、浅はかにも買ってきた『せとか』様の苗。
最初、10号鉢で育てていたのですが、
どうも芳しくない。
悩んだあげく、3年前に庭に植え直しました。
そして、牛糞とか栄養のある肥料を周りに沢山盛り・・・

そのかいがあって、1年目に1つ実が成りました。
「やった!沢山食える兆しが!」
採り頃は1月ね。おーけーおーけー。
だんだんオレンジ色になる実に感動しつつ、
舌なめずりをして1月まで待った待った待った。

1月に入って、
「もういいよね!」
と、かなり期待をしつつ、主人と口にしたところ、
しゅっぱい・・・
しゅっぱいだけじゃなくて、苦い・・・
こんなの『せとか』様じゃない・・
やっぱり家庭菜園じゃ、あんな風にはならないんだ・・・
もうだめだぁぁぁぁぁぁぁ!!
夢は、たらふく食う夢は脆くも崩れ去ったぁ!!(─┬─__─┬─)


夢崩れ、意気消沈のあるとき、
果樹園に勤める方とお知り合いになったので、
おそるおそるうちの『せとか』様が酸っぱい理由を訊いてみました。
「土、酸性かアルカリ性か、はかったことある?
柑橘系は中性がいいんだよ。
牛糞とかあげちゃうと、アルカリ性になって酸っぱくなるんだよ。」
(°口°;) !!
思いっきり牛糞やっちゃってる!
土を作るとき、だいたいアルカリ性に調整して、
熟成させるようにしているので、まさかアルカリ性がだめとは。
「あ、ああ~(^0^;)
それ、3年酸っぱいよ。」
ふええええええええん(ノ_<。)
「腐葉土、沢山やりな!
落ち葉とか出たら、木の根元に置いておくだけでもいいんだよ。」
「そうします・・・ありがと(T-T)」

そして、3年目の『せとか』様。



昨年は3つ位だったのが、今年は10個近く成りました。
味は、ですね、
昨年はですね、
相変わらず、えらく酸っぱい上にえらく苦かったんですが、
今年は、酸っぱいけど、苦くはなかった、です。
そして、『せとか』様、独特の味を若干感じられました。
来年が楽しみですよ。



実は、職場の先生が、えらく酸っぱい蜜柑が大好きなんです。
そこらへんの庭でほったらかしになってる蜜柑が欲しいと言います。
あの目眩がするほど酸っぱい母の実家の夏蜜柑を、
「うーん、もう少し酸っぱい方がいいなぁ。」
と言うくらい(^0^;)
今年も、母の実家から送ってきた夏蜜柑を、
背負って職場に持って行きましたよ。

その先生にいくつか酸っぱいはずの『せとか』様を持って行ったら、
「えー?全然酸っぱくないよ。」
と酷評されました(^0^;)
「えー?うそぉ。」
と食べてみたら、少し甘かった。
「あれ?甘い?」
「ね?」
来年、来年(((o(^^")o))) ワクワク

『せとか』様の写真を撮っていたら、
隣のおねーさんに家庭菜園のネギをいただきましたー♪
やった!
ネギネギ♪



今、家中、ネギ臭い(^◇^;)







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もう、あれから何年になるだろうか。
晩秋に、中学時代の友人が亡くなってから。

改札で、「気をつけて」と見送ってから、
どれくらいの時が経っただろう。
あれが、今生の別れだったとは。



それからずっと彼女とは連絡をとってはいませんでした。
同じ中学の友人が知らせてくれなければ、
あと何年も知らないままだったかもしれません。


同い年の、それも『友人』が、死ぬなどということは
あまり考えではいませんでした。
離れていても、何年も会わなくても、
この同じ世界で、同じ時をずっと一緒に生きているのだと、
そんな風に思ってました。

でも
そんなことはないのだと、
人は思ってもみないときに死ぬのだと思い知らされたのは、
同じ大学を出た友人が、事件に巻き込まれて亡くなったときでした。
yahoo!のニュースの記事に、友人の名前を見たとき、
その場から動けませんでした。

人は、思いもしないときに亡くなるのだと、
お葬式の帰り、ホームで電車を待っているときに思いました。


中学の時、
私の家は、同級生、同学年生のどの家よりもずっと貧しく、
色々なことにおいて我慢を強いられてきたので、
皆が持っているものは、ほとんど持っていませんでした。
それゆえに、巨大な劣等感と
それを打ち消そうとする更に巨大な自尊心、
巨大な虚栄心とでもいうのですか、から、
私はとても嫌な人間でした。
今でも、当時の自分を思い出したくはありません。
そして、当時の私を知っている同級生とも
会いたくはありませんでした。
その気持ちは今もかわりありません。

ただ、彼女ともう1人の友人とは、
何年か前までは連絡をとっていました。
彼女らは、そんな風だった私にも、
いつもいつも笑いかけてくれていました。
彼女らはたぶん、他の同級生より、勿論私なんかよりも、
ずっとずっと大人だったんだと思います。
そうならざるを得なかった理由は、ずっと後で知りましたが。

中学を卒業してからも、ずっと交流がありました。
友人は自宅でピアノの先生をしていました。
私も、一週間に一度、習いに行ってました。
レッスンの合間に、リクエストをすると、
真剣に、そして楽しげに、
とても大切にしていたグランドピアノを弾いてくれました。

彼女が一人暮らしを始めたとき、そのピアノも一緒に引っ越しました。
音大が近くにあったので、そういう設備の部屋は沢山あったようです。
部屋のほとんどを占領しても、その子を連れてきたかったそうです。
「半分ピアノの下に入って寝てるんだよ。」
そう言って笑った彼女を思い出します。

親元を離れて、一人で生きて行くには、
ピアノの先生では無理だと、彼女は企業に就職しました。
それで、レッスンも突然終わってしまいました。
「ごめんね。でも、休みの時に来てくれれば教えられるよ。」
彼女はそう言ってくれましたが、
住む所も少し離れてしまい、休みもあわなくなってしまったので、
あまり会うこともなくなってしまいました。

そして、あの日、ここに遊びに来て、
駅まで送り、改札で後ろ姿を見送った。
あのときは、もう二度と会えなくなるとは思ってもみませんでした。

彼女が亡くなったと知って、ブログに行ってみましたが、
もう何もありませんでした。
痕跡を求めて、Facebookにたどり着いた時、
年を重ねた彼女の笑顔をみつけました。
それを見たとき、
今更私が何を言っても、何を想っても、遅いのだと気がつきました。
そして、最後に彼女が必要とした人々や物が、
ちゃんと傍にあったのだと、
その笑顔が伝えてくれた気がしました。

私は、せめて、祈ろう。
もう、それしかできないのだから。

-彼女の魂が安らかであらんことを-




     彼女を支え、見送った人達は、今、何を想うのだろう




  愛しいひとへ。
   -独り遺る貴方へ-

  先に逝く私をどうか許してください。

  本当は
  もっともっと貴方と一緒にいたいのです。
  願っても、願っても、叶わなくて、
  頑張っても、頑張っても、体が蝕まれていって、
  もう、これで精一杯。

  貴方を遺して旅立つ私を
  どうか許してください。

  もっと、一緒にいたかったのです。

  静かに降る雪を、貴方の傍で眺めていたかった。
  桜の花びらが舞い散る通りを、貴方と腕を組んで歩きたかった。
  暑い日差しを貴方と浴びて・・・

  ・・・もう、どれもできないのです。

  もう、視界の半分も見えなくなってしまったのです。
  これ以上、貴方と一緒にいられないというのなら、
  せめて貴方の顔が見えるうちに、逝ってしまいたいのです。

  貴方の声が聞こえるうちに
  貴方が私の大切な大切なとても愛しいひとだと
  頭がわかっているうちに、逝ってしまいたいのです。

  貴方を独り遺していくのは、とても心配だけど。


  ・・・もっと、一緒にいたかった。
  貴方を独り遺して逝く私を、どうか、許して、ください・・・

              『愛しいひとへ。』より
                      作 炎華




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イラスト描いてます
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こんな感じのイラスト&小説をかいてます。
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